オレ達は
あとどれぐらい歩いて、走ったら
楽園に着けるのだろうか
そもそも楽園なんて――あるのだろうか?
*
「なあ、キバ」
「…なんだ、ラン」
「本当に楽園、あると思うのか?」
「…誰が何を言おうと、俺は楽園を信じてるし、目指す。」
「そう言うと思ったぜ」
この頑固狼が、と思ったのは内緒だ。
キバはある意味夢見る乙女みたいだ。そんなファンタジックなもん信じるんだから。
キバの隣で寝るチェザに目をやる。チェザがいるからって、楽園があるって限らない。
最近、中々楽園に着かない苛々からか仲間内での喧嘩が多くなった。この間もツメとキバがマジで殺り合ってた。ヒゲやトオボエとの口論も最近多い。
それでも皆はキバに着いてく。不思議だな。嫌なら、着いてこなくていいのにな。
…オレも人の事言えないけど。
「ランは信じていないのか?」
「…半信半疑だな。よくわかんねー。」
信じていると思うときもあれば、信じないときもある。
微妙。…楽園、か。
最初は信じていたけど、中々着かなくなってから苛々が募ったのはオレもだ。
それから半信半疑になってしまった。楽園の存在を。
「まあ、オレが何を言おうと何を考えようと。お前はどうせ楽園目指すんだろ?」
「ああ」
やっぱな。
だからオレはお前に付いてくんだよ。面白いし、なんだか楽園がありそうな気がする。
言葉の矛盾なんて気にしない。
「さてと、眠り姫が起きたら出発すっか。皆は蹴り起こせばいいし」
「そうだな」
もしかしてもうオレの楽園は見つかってるかもしれないな。
皆がいるところ、それがオレの楽園かもしれない。
****
キバランフラグ成立。(させないで。
ランボエもツメランも書いてみたい。機会あらば、ヒゲランも。
…あれ?トオボエ相手だとラン攻めなのか笑
キバイルも書きたい。(ごめんテイル。影薄くて。
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